モミの木の床材ができるまで
─ 製造方法の違いと手間ヒマ ─
樹齢数百年
樹齢数百年
木の種類は、2種類しかありません。世界で24万種ある広葉樹と、540種類しかない針葉樹です。
その針葉樹の中でも、とても長い寿命を持つモミの木。 30年~50年で生成され製品となる杉やヒノキに比べ、モミの木は森林保護者がチェックした樹齢数百年の直径2mクラスにもなるモミの木から、私たちの床材は作られています。
木取り
木取り
モミの木の力を最大限に引き出せるかどうかは、丸太から製材するときの木取りと呼ばれるカット方法で大きく変わります。
カットの仕方を大きく分けると、柾目、板目、追い柾目があります。 その中で原木から20~30%程度しか取れないのが柾目の板で、
上材と認められていて、最も調湿作用に優れたカット方法も実は柾目なのです。
柾目と調湿効果
柾目と調湿効果
モミの木は高さ40メートルにも育つことがあります。木は根からせっかく吸い上げた養分や水分を外に蒸発させないよう数十メートル上に送るために、しっかりと強い外皮を形成して身を守り、年輪は毎年増えていきます。
柾目はその年輪が調湿効果を妨げないようなカット方法になっています。
一般的に使われている柾目の床材と板目の床材では、
調湿効果が5倍~10倍も変わると言われていますが、
その理由はカット方法にあったのです。
フィトンチッド
フィトンチッド
また、無垢材の一番のよさと言えば、フィトンチッドという体にいい成分が有名ですが、現在市場に流通している無垢材は、
ほとんど人工乾燥(強制乾燥)によって
60℃以上の高温で乾燥させられている製品であるため、
フィトンチッドは消失してしまいます。
それではどうやって乾燥するといいか?
答えはあきれるくらい、時間と手間をかけるしかありません。
森林浴はこれに接して健康を維持する方法で有名です。樹木などが発散する化学物質で、微生物の活動を抑制する作用があります。癒しや安らぎを与える効果もあります。
自然乾燥でフィトンチッドを活かす
自然乾燥でフィトンチッドを活かす
雨が降ると屋根の下に移動させないといけないため、お日様のご機嫌を伺いながら長い時間をかけて乾燥させていきます。 自然乾燥させた無垢材はフィトンチッドが生きています。 しかも柾目に加工されたモミの木はフィトンチッドを拡散しやすい加工方法です。 フィトンチッドがたっぷり含まれたモミの木でつくった家は、部屋中がモミの木の成分で満たされます。
この手間ヒマかけた乾燥方法のお蔭で消臭効果、リフレッシュ効果などの様々な成分効果を発揮するのです。 材木の状態から浮作りの床材に仕上がるまで、数ヶ月~一年はかかります。
すべて手作業で丹念に作り上げたモミの木の床材だからこそ、安心してお使いいただけるのです。